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りんご

Author:りんご
2007年4月 夫は43歳で胃がんと診断されました。
告知から亡くなるまでの日々、忘れたくないのに、記憶は日々薄れていくようで・・・辛かったけど、幸せだったあの日々を、もう一度辿ってみたいと思います。

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手術

2007年6月26日

通勤時間帯を避け、朝5時50分に家を出た。
7時には病院に着き、すぐに病室へ向かったが
夫は既に手術準備の為に別室へ移動していた。

10分ほどして看護師さんに呼ばれ
ナースステーション内の別室へ案内されると
手術着に着替え、ヘアーキャップ(?)をかぶった夫が
車イスに座って待っていた。

「すごい格好だよな。手術するんだって感じ」
なんて言って笑った。
「うん、頑張って、早く元気になれ」
って、私も笑いながら返した。
「はぁ~怖いなぁ~」
看護師さんも笑っていた。

「そろそろ時間ですので・・・大丈夫ですか?」
の一言で真顔になった。
「頑張るよ」
なんだか涙が出そうだった。
「待ってるよ」って言ったら
「待ってろよ」って返ってきた。
エレベーターは、部屋内にある。
ドアが閉まるまでずっと微笑んで見つめ続けた。

病室へ戻り、荷物を全部片付けて、
PHSを持って、手術待合室に入った。
手術待ちの親族が、何人かずつ固まって座っていた。
最初の3時間くらいが山だと思った。
そこを過ぎれば、手術は続くと思った。
心細かった。
PHSを膝の上で握りしめて、じっと俯いて祈っていた。

10時頃、突然、義姉(兄嫁)が姪2人を連れて駆け寄って来た。
びっくりした。わっと涙が出た。
片道3時間かけて・・・ありがたかった。

15時頃、PHSが鳴った。
「麻酔から覚めましたので、先生から説明を聞いて下さい」
姉と二人、すぐ向かった。

N0(リンパ節転移がない)
T2(胃の表面にがんが出ていない、主に胃の筋層まで)
ステージ1B、幽門側2/3~3/4と万が一の為にリンパも切除。
目で確認した限り、転移は無かったとのことだった。

一気に力が抜けた。手も足も、ブルブル震えていた。
ホッとし過ぎて涙が出た。
「良かったねぇ」と言う姉も泣いていた。
「ありがとうございました」と頭を下げて、夫に会いに行った。

夫は、ようやく麻酔が切れて、朦朧としていた。
「お疲れ様」と声を掛けたら、すぐ反応して目が開いた。
「いてーよ」弱々しい第一声だった。
「義姉が来てくれたよ」と言ったら、
頭を持ち上げて、私の後ろを覘き
「お姉さん、どうもすみません」と力ない声で言った。
看護師さんに制止され、そのままストンと眠ってしまった。

姉と姪達を見送り、術後病室に戻ったが
私に出来ることは何も無かった。
眠り続ける夫を少しの間見守り、一人帰宅した。
許されるなら、もっとそばにいたかった。


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